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6月から7月 ヨーロッパバレエ紀行2015.07.12 Sunday
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http://www.chacott-jp.com/magazine/d_diary/fromberlin/
5月、6月のほとんどはヨーロッパで過ごしました。
6月中旬にベルリンに戻り、文化的な日々を過ごす事ができました。
6月23、25、26日にベルリンでマラーホフ版『ラ・バヤデール』が上演されました。
本来は5回公演のはずでしたが初日と最終日にストライキが行われ、計3回のみの上演となりました。
内部のことを言うといろいろと書かなければいけないのですが、ドイツでも何度も新聞、ニュースで報道され今後の動向も注目されています。
2014年の夏にマラーホフ元ディレクターが辞めることになってから、ダンサーたちは自分たちの立場の危険を感じ、“ヴェルディ”と言うユニオンに加入しました。
いろいろと立場が守られる上、ダンサーが一丸となり問題などに立ち向かえるためです。そして現在、契約内容の改善を求め、賃金交渉や休暇の増加などを求めています。
交渉がうまくいっていないため、今年の2月から8公演がストライキのためキャンセルとなりました。
マラーホフ元団長がバレエ団にいらっしゃった時は、バレエ団が家族の様な雰囲気でこんな事は1度もなかったのですが、今シーズン団長がナチョ・ドゥアト氏に変わってからかなり荒れているようです。
この問題は、来シーズンにも持ち越されることになりそうです。
さて、『ラ・バヤデール』には、クラシック・バレエが好きな観客、そしてマラーホフ元監督を待ち望んでいたお客様がたくさんいらして暖かく素晴らしい雰囲気でした。
終演後、マラーホフ氏が舞台にあがると、主役以上に盛大な拍手喝采を浴びていらっしゃいました。本当にベルリン市民から愛されているのがよくわかりました。
『ラ・バヤデール』
振 付:ウラジーミル・マラーホフ
セット、衣装:ジョージ・ヨーグ
指揮者:ロベルト・ライマー
<キャスト>
6月23日
ニキア:エカテリーナ・クリサーノワ
ソロル:ジーヌ・タマズラカウ
ガムザッティ:クラシーナ・パブロワ
6月25日
ニキア:中村 祥子
ソロル:ミハイル・カニンスキー
ガムザッティ:エレナ・プレス
6月26日
ニキア:ヤナ・サレンコ
ソロル:マリアン・ワルター
ガムザッティ:エリザ・カブレラ
ストライキのため、主演3キャストが、一度ずつ踊るという結果になりました。
初日は、ボリショイ・バレエ団からのゲスト、エカテリーナ・クリサーノワとソロルのデビューとなったジーヌ・タマズラカル。
リハーサル期間が短かったとは思えないパートナーシップでした。
エカテリーナのニキアは演じているという感じがなく、ニキアの控えめ、かつ、真の強い女性像を自然に演じていて物語に引き込まれました。ジーヌは、躍動感と見事なジャンプで観客を湧かせ、ガムザッティ役デビューのクラシーナ・パブロワも安定したテクニックで踊り切りました。クラシーナの役作り的には、もう少し貫禄が欲しい所でしたが、デビューとは思えない素晴らしい舞台でした。
中村祥子ちゃんは、相変わらず完璧なテクニックで、ニキアの清楚で強くエレガントな雰囲気が身体から湧き出るようで本当に素敵でした。
最終日は、ヤナ&マリアン。惜しくも受賞は逃しましたが、今年のブノワ賞候補に名前が上がっていたマリアン・ワルターのソロルは、すべてにおいて素晴らしかったです。妻でもあるニキア、ヤナ・サレンコとのパートナーシップは一瞬の乱れもなく心も通っていて、素晴らしい舞台でした。
マラーホフ元監督は、毎公演後に舞台に上がられ挨拶されましたが、その度に大声援を浴びてその様子が新聞にも掲載されました。
6月20日
ベルリンの「blackmore」ミュージックファブリックと言うコンサート会場で、ベルリンフィルハーモニーのバイオリン奏者兼作曲家のホルム・ビークホルツ氏とコラボレーション公演を行いました。
2014年11月2日に、ベルリンフィルハーモニーのカンマーザル(小劇場)で公演した際と同じ様なプログラムでしたが、会場が違うと、コンセプトやセットも変えなければいけません。
今回は、小さなステージでしたのでコンパクトにまとめて踊りました。
ホルム氏が11月の公演のために作曲してくださった、日本の四季 “桜の夢” は、[
「春」「夏」「秋」「冬」の四楽章から成り立っています。
それぞれの季節に合わせた衣装とイメージで、ヴィジュアルアート的にも美しさとアジアを感じていただける衣装をシーズン毎に着て、振りはインプロビゼーション、その場のインスピレーションで30分の作品に仕上げました。
その他、手動式楽器を私自ら弾いて彼のバイオリンとコラボしたり、影の演出などを使い、計6曲に動きをつけました。いろいろなアイデアで多種の分野の方々に楽しんでいただける活動を、できる限り続けて行きたいと思っています。
6月24日
ベルリン・フィルハーモニーでヨハネス・ブラームスの「ピアノ協奏曲第1番 ニ短調作品15」を聞きました。
ヨハネス・ブラームスの初期の代表的作品の一つで、最初に作曲された協奏曲で私の大好きな曲の一つです。
ピアニストは、Krystian Zimerman。指揮はサイモン・ラトル。
久しぶりのフィルハーモニー。素晴らしい演奏に、心から感動しました。
ベルリンにも夏が訪れました。
7月最初の週末は、ベルリン異常気象で38度、体感温度は43度とニュースで放送されてましたが、まさに熱帯夜が続きました。
日本より蒸し暑くなるなど想像外でした。
そんな中、ベルリン大使館が女子サッカーの決勝戦のためのパブリックビューを設け、ドイツ人日本人が集まり応援する機会が! さすがサッカー好きなドイツの一夜でした。
大使館で夜中に観戦 (C)Emi Hariyama
そんな中、ベルリン大使館が女子サッカーの決勝戦の為のパブリックビューを設け、ドイツ人日本人が集まり応援する機会が!さすがサッカー好きなドイツの一夜でした。
さてベルリン国立歌劇場ですが、、、、いつになったら出来るのでしょうか?
現在の様子は、完成には程遠い工事現場となっています。
私たちのバレエスタジオがあった場所は、跡形もなく何だか寂しい気持ちになりましたが完成が楽しみです。
外観は、ピンク系になるようでその一部を見ることが出来、少しですが完成の雰囲気を感じることができました。
また、随時お伝えいたします。
来月は日本、アメリカ、ヨーロッパの話題からお届けいたします。
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EIArts針山愛美、ポール ジュリウス ワークショップ2015.07.14 Tuesday
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EIArts針山愛美&ポール ジュリウスワークショップのお知らせです。
8月10日
10:00〜11:20クラッシック初級
16:30〜18:00クラッシック
18:00〜留学,就職のアドバイス
19:00〜個人指導
8月11日
10:00〜11:20クラッシック初級
11:30〜13:00クラッシック
13:30〜17:00個人指導、及び個人カウンセリング
17:00〜コンテンポラリー
コンテンポラリー後も個人指導可能です。
8月12日
10:00〜11:30クラッシック
11:30〜個人指導
13:00〜14:30コンテンポラリー
レッスンの時間は人数により多少変更する場合もあります。
個人指導は、1コマ15分〜20分
場所
ワイダンスカンパニーエンターテイメントスタジオ
神奈川県川崎市宮前区土橋1-10-14 田園都市線「宮前平」徒歩5分。改札を出たら北口(右)、成城石井の方へ渡って左、坂は登らずロイヤルホームセンターを左手に横の道へ。途中、左と右の角は曲がらずまっすぐ、3つ目(ピンクの家が目印)の角を右折し、坂を上がりながら左にカーブしていくとエンターテイメントスタジオです。空手教室の隣の白い階段からお入りください。
連絡先
080-4011-3307
お電話でのお問い合わせは7月25日夜以降お願い致します
emihari@hotmail.com
バレエ教師:針山愛美
コンテンポラリー教師:ポール ジュリウス
留学、就職カウンセリング:針山愛美
「バレエ留学、バレエカンパニー、コンクール特別クラス」
海外で活動したい方、プロとして活躍したい方、海外のコンクールに出場してみたい方、短期、長期留学希望の方の為の特別クラスです。
ヨーロッパ、アメリカ、ロシア、方面へのサポートをさせて頂きます。
又、バレエ団への研修や、留学推薦、短期ワークショップなどの参加も可能です。
今後、1年間で12回(月1回目安)で、クラッシック特別クラス、又は個人指導を定期開催し、その際に留学就職についてのご相談も可能です。
バレエクラス開催日程は、随時連絡致します。個人指導、カウンセリングはご希望の日程とご相談で可能です。
登録は無料です、年会費、受講費は、お問い合わせ下さい。
クラス内容:バレエクラス、個人指導、留学や就職活動のカウンセリング。
8/10〜12 受講料金
Aコース:3回クラッシックレッスン12000円
Bコース:3回クラッシックレッスン+留学、就職カウンセリング15,000円
Cコース:3回クラッシックレッスン+ 個人指導17,000円
Dコース:3回クラッシックレッスン+留学、就職カウンセリング+個人指導2万円
Eコース:3回クラッシックレッスン+留学、就職カウンセリング+個人指導+コンテンポラリー二回受講28,000円
個人指導など、全てのクラスに関しまして追加可能です。ご希望があればお問い合わせ下さい。
一般料金(シングル受講)
1クラス5,000円
2クラス以上2クラス以降は1クラスにつき4,000円
コンテンポラリー教師
ポール・ ジュリウス
ドイツオールデンブルグ国立劇場、メクレンブルグシュヴェリン国立劇場で活躍後、振付家として、世界各地で活動。
ニューヨークシティバレエや、カナダナショナルバレエ、シュトットガルトバレエ,最近ではポーランドなど、世界的に有名なカンパニーの振付も手がけている。又、ジゼル全幕をネオクラッシク版新演出で発表するなど、ソロの作品から全幕まで幅広く活躍している。
美しく力強く、情熱的なレッスン指導も素晴らしく世界で活躍中。
クラッシックバレエ
針山 愛美
'93年〜'96年、ボリショイバレエ学校に留学。主席で卒業。スカウトされモスクワ音楽劇場バレエ団に入団。その後、エッセンバレエ団(ドイツ)に入団、米国バレエインターナショナル、クリーブランド・サンホセバレエ団でプリンシパルとして活躍、ボストンバレエ団に入団。2004年、ウラジーミル・マラーホフ率いるベルリン国立バレエ団に入団。
2002年レニングラード国立バレエに招かれ『白鳥の湖』と『ジゼル』に主演。2003年サンクトペテルブルグ・アカデミー・バレエ団などに招かれ大成功を収める。同じく2003年ウランウデ国立バレエ団で『白鳥の湖』と『ジゼル』に客演主演した際、大臣から表彰を受ける。2004年ベルリン国立バレエ団在籍中もアメリカのマイアミ、アラバマ、シカゴ、ミシシッピ、モンタナなど各地でゲストとして招かれる。
彼女は多数の国際コンクールで受賞。モスクワ国際バレエコンクールで特別賞、ニューヨーク国際バレエコンクールで銅メダル(日本人初)、パリインターナショナルコンクール銀メダリスト(金メダル無し)。
出身地吹田市で、2003年から国際交流大使に任命される。
日本各地の他、世界各地でも特別講師として招かれる。
2010年ペルミ、ウファなどロシア各地でガラ公演に参加。日本のガラでイリク・ムハメドフと競演。イタリアで公演をプロデュース。デンマーク、コペンハーゲンでピアノとコラボレーションした、ダンスと音楽のプロデュース公演を行う。
2011年からベルリンフィルハーモニー管弦楽団の音楽家とベルリンで共演。
ベルリンでも、日本大使館、劇場、アートスペース、ギャラリーなどで公演をプロデュース、出演する。又、ベルリン英国大使館で、ミハイル・バレンボイムなどの音楽家と日本の震災復興の為のチャリティー公演で共演。
2012年から世界の巨匠チェリスト、ダヴィド・ゲリンガスとデュオでバッハプラスをプロデュース共演。リトアニア、ドイツ各地、他日本各地で公演、仙台ではチャリティー公演を開催。リトアニアでは首相出席の公演にて踊る。
又、アメリカでもNYでゲスト公演の他、ロサンゼルスでホセ・カレーニョとガラ競演など多数。コペンハーゲンにて音楽とピアノのコラボレーション公演を振付、出演。
2013年、ベルリンフィルハーモニー管弦楽団とバーデンバーデン音楽祭で共演、又、ベルリンフィルハーモニーホールでも共演。2014年もベルリンフィルハーモニー共演。
ロシア、ヨーロッパ、日本各地でバレエコンクールの審査員として招かれている。又、ヨーロッパ、アメリカなどで日本との架け橋になる如くインターナショナルワークショップなどを主催。又主催の他、ヨーロッパ、アメリカ、日本各地で講師としても招聘されている。
写真家としてドイツの新聞に掲載される他、2014年4月ラトビアのリガにてバレエの裏側と題し、個展を開催。
2014年には、マラーホフマスタークラス、マラーホフバリエーションレッスンなどDVDとCDをプロデュースする。
海外で活躍するバレリーナとして、日本のテレビ番組「情熱大陸」で放送された他、ドイツベラでもドキュメント番組で放送される。
彼女はクラシックから新古典派へのレパートリーの広い範囲を持ち公演活動する傍ら、最近では後輩の指導、海外との架け橋になる活動を積極的に行っている。
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